角川グループ以外のライトノベルレーベルについてまとめてみた。

 よくわかる現代魔法化物語、大正野球娘等のアニメを見ながらふと、最近角川グループ以外のライトノベルレーベルも元気だなぁと思ったので角川系列(富士見ファンタジア・ミステリー、電撃文庫角川スニーカー文庫ファミ通文庫)以外のライトノベルレーベルについて軽くまとめてみました。かなり主観的な内容になっていますのでご注意ください。

 スーパーダッシュ文庫<2000年7月創刊>

最近アニメ化された作品 アキカン!
現在アニメ放送中の作品 よくわかる現代魔法
アニメ化予定の作品   戦う司書シリーズ
アニメ化されそうな作品 初恋マジカルブリッツ迷い猫オーバーラン

 1991年代からのスーパーファンタジー文庫時代も含めるとかなりの歴史を誇るレーベル。個人的な印象としては『普段ライトノベルを読まない人から見たライトノベルのイメージそのまま』なライトノベルレーベル。
 銀板カレイドスコープあたりを境に一時期アニメ化が止まっていたものの、紅→アキカン!よくわかる現代魔法戦う司書シリーズ と最近アニメ化攻勢をかけている。
 集英社のレーベルなので資金に余裕がありそうなのが強み。またジャンプSQやウルトラジャンプなどで自社レーベルのコミカライズも行なっている。
 


 講談社BOX<2006年11月創刊>

化物語(上) (講談社BOX)

化物語(上) (講談社BOX)

最近アニメ化された作品 無し
現在アニメ放送中の作品 化物語
アニメ化予定の作品   刀語
アニメ化されそうな作品 DDD

 
 ライトノベルレーベルかどうかは議論の余地があるのは重々承知ですが、『あなたがライトノベルと思ったものがライトノベル』ということで勘弁していただきたい。個人的な印象としては『一番商売がうまいレーベル』 清涼院流水西尾維新による12ヶ月連続発行を行なうなど話題づくりもうまい。また竜騎士07奈須きのこなどファンの多い作家の獲得にも成功しているのも大きい。
 講談社レーベルということで島田荘司舞城王太郎など普段は講談社文庫で書いている作家の作品もある。
 装丁が独特なこともあり、一冊の値段が高めなので既存の人気作家以外の作品をいかに売り出すかに注目していきたい。


 ガガガ文庫<2007年5月創刊>

とある飛空士への追憶 (ガガガ文庫)

とある飛空士への追憶 (ガガガ文庫)

最近アニメ化された作品 無し
現在アニメ放送中の作品 無し
アニメ化予定の作品   無し
アニメ化されそうな作品 とある飛空士への追憶

 創刊が遅めなこともあってかアニメ化された作品はまだ無い。というかアニメ化なんて二の次で独自路線をひたすら駆け抜けている気もする。一番アニメ化されそうなとある飛空士への追憶でも尺の関係でOVAになりそうだし、TVでガガガ文庫の作品のアニメが見れる日はまだ遠そう。個人的な印象としては『セックス&バイオレンス』。他のレーベルとは一線を画す独自路線には非常に好感が持てる。というかいろいろ頑張りすぎ。先日紹介した“マージナル”や『この小説には暴力シーンやその他過激な表現が含まれています。未成年の観賞の関しては、周囲の大人、保護者の皆様のご配慮をお願い致します。』との注釈がついた“武林クロスロード”、作中で普通にレイプがある“されど罪人は竜と踊る”などいろいろ突っ走っている。というか迷宮王女プリナの人の絵を一般レーベルで見ることになるとは思わなかった。
 小学館レーベルということでぼくらのやブラック・ラグーン絶対可憐チルドレンなどのノベライズも行なっておりそれらの作品も単なるベタ移植にとどまらない作家の個性溢れた素晴らしい作品に仕上がっている。
 また田中ロミオ虚淵玄東出祐一郎などアダルトゲーム業界で活躍している人の作品も多い。



 MF文庫J<2002年7月創刊>

ゼロの使い魔 (MF文庫J)

ゼロの使い魔 (MF文庫J)

最近アニメ化された作品 ゼロの使い魔
現在アニメ放送中の作品 無し
アニメ化予定の作品   聖剣の刀鍛冶 あそびにいくヨ! けんぷファー
アニメ化されそうな作品 えむえむっ!

 現在アニメ放映中の作品こそないものの今後多くの作品のアニメ化が決定している。個人的な印象としてはスーパーダッシュ文庫と同じく『普段ライトノベルを読まない人から見たライトノベルのイメージそのまま』ゼロの使い魔あたりから名前を聞くようになった人も多いと思う。えむえむっ!丸鍋ねこシリーズなどアニメ映えしそうな作品も多く、今後もアニメ化する作品は順調に増えていくのではないかと思われる。



 一迅社文庫<2008年5月創刊>

最近アニメ化された作品 無し
現在アニメ放送中の作品 無し
アニメ化予定の作品   無し
アニメ化されそうな作品 女帝・龍凰院麟音の初恋 さくらファミリア

 去年創刊されたレーベルで、まだアニメ化してる作品はありません。個人的な印象としては『ついジャケ買いしたくなるレーベル』割と絵が綺麗で、なおかつ安定して面白い作品も多く今後が楽しみなレーベル。何作かは次のラノサイ杯で紹介しようと思っているので詳細はそのときにでも。



 GA文庫<2006年1月創刊>

最近アニメ化された作品 神曲奏界ポリフォニカ
現在アニメ放送中の作品 無し(※メイド刑事が実写ドラマで放送中)
アニメ化予定の作品   無し
アニメ化されそうな作品 サムライガー

 メイド刑事まさかのドラマ化。正直この展開は予想してなかった。個人的な印象としては『ポリフォニカポリフォニカの次の話題作をどう作るかが鍵だと思います。
 何気に元keyの涼元悠一さんが一作書いてたりもする。



 HJ文庫<2006年7月創刊>

六畳間の侵略者!? (HJ文庫)

六畳間の侵略者!? (HJ文庫)

最近アニメ化された作品 無し
現在アニメ放送中の作品 無し
アニメ化予定の作品   無し
アニメ化されそうな作品 いちばんうしろの大魔王

 何気に水城正太郎清水文化など富士見系列で書いていた人が移籍しているレーベルです。個人的な印象としては『いまいち話題性に欠けるレーベル』何か話題性のある作品に出てきて欲しいところ。
 遥かに仰ぎ、麗しののライターの健速さんがいたりとぽつぽつ面白い作品もあるので今後の展開に期待。


 
 と以上7レーベル。正直後半になるにつれ情報が減っていった感は否めません。特にGA文庫、HJ文庫辺りはもうちょっと読まないと駄目かなぁ。 
 総括としては、スーパーダッシュ文庫MF文庫Jがアニメ化攻勢をかけてきたり、ガガガ文庫が独自路線で攻めてきたりと角川グループもうかうかしていられない状況になってきたのではないでしょうか。
 とはいえまだまだ電撃の牙城は崩れそうもありませんし、富士見ファンタジアでは新しい世代の作品が軌道に乗りつつあるしでなんだかんだで角川の支配は続くような気もしますが。というか書いてから気づきましたが結局角川側のほうも書かないと片手落ちというかなんというか。